大塚ムネトの超不定期日記(2004年3月) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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昼に一旦福岡に戻りいくつか仕事をしてから夜また熊本へ。今日は稽古場で最後の通し稽古。芝居の中身だけでなく、「舞台上に出ていない時」の座るポジションなどをしっかり確認しながらの稽古だった。うっかり違う場所に座って、「舞台から戻ってきた人が座れずに立ち往生」なんてことになったら大変なので、しっかり覚えなければ。 稽古のあとは積み込み。色んな人が事務所に手伝いに来る。ギンギラもそうだけど、きららもたくさんの人に支えられてるんだなぁと言うのを実感。 |
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ギンギラ新聞の校正締め切りが近い。で、データを熊本のきらら事務所にメールで送ってもらう。便利だよねぇ。熊本にいてもマシン環境さえ整えば、仕事に対応できるもんなぁ。ただ、自分のメールをうまく使いこなせてないので(転送とか、外から見るとかみたいな方法)、自宅に帰った時に慌てて返信するという日々が続いている。 というわけで、関係各位へ業務連絡。大塚宛に急ぎの時は携帯電話、または「きららの事務所宛」でメールを出してもらう方が確実です。 今週発売の九州ウォーカーにきららの公演情報が出ている。ケカにちょっとゲスト出演したりと、ちょびっと出るのは何度かあったが、この日記でも何度も書いている通り、ギンギラ以外で本格的に役者をやるのは約6年ぶり(こうして雑誌の告知写真で「かぶっていない」のも久しぶり!)。記事には福岡公演の情報が出ているが、今週末はいよいよ熊本公演。 会場で待ってるよ! |
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熊本で宿泊している場所から稽古場まで、歩いて約10分。ちょうど桜も咲いているし、散歩しながら行くのに丁度いい。で、桜を眺めながらのんびり歩いていたら、不意に「キ、キー!」という急ブレーキの音がした。慌てて後ろを見ると、何と車がボクをひきそうになって止まっている。 何がビックリって、「もしかしたらひかれていたかもしれない状況」に全然気づいていなかったという事。もしブレーキが遅かったらボクははねられていた。なのにのんびり桜を見ていたボク。 「死は突然やってくる」というのを、改めて感じさせられた。いやホント危なかった。もう「助かったからには、存分に芝居をやらねば!」と、いつも以上に稽古に燃えましたよ。 |
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稽古場に着いたら福岡から読売新聞の記者さんが来ていた。「あら、いらっしゃい」と、ふと思った自分に「コラコラ、お前も福岡から来てるんだろう!」と自分でつっこむ。どうやら、すっかり熊本に馴染んできたみたいだ。 今日も何人か見学の方がいる中で稽古。きららは稽古場見学自由なので休みになると、必ず何人かお客様が来ている。これもいつもと違うので新鮮。ボクとしては、自分がやることにどうリアクションがあるかを知ることが出来るので、これはこれでありがたい。ちゃんと引きつけないといけない場面で目線を釘付けに出来ているか、ゆるめる場面では笑ってくれているか・・・実は観られているようで、こっちもしっかり観察していたりするのだ。 |
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きららの芝居は、ソデに役者が引っ込むという事がない。出番が終わった役者は「役から無となって」舞台の脇に座る。で、場面によっては効果音がわりに声を出す。あと芝居の途中に暗転もない。明るい中で、やはり「役から無」になった出演者が道具の移動をする。 だから出番が終わっても「ソデで一休み」なんてことはなく、「芝居を支える感じ」をずっと持っていることになる。 この緊張感はギンギラではないのでとても新鮮。 |
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きょうは久々に福岡で夜を過ごす。で、あんみつ姫の石川支配人、轍の日下部君、河原君、あと轍の新人君とボクの5人で飲む。轍とは合同公演もしたし、あんみつ姫も中村卓二やコガキョをはじめギンギラメンバーがお世話になっている。まあそれぞれ縁あってやって来たので、一度みんなで一緒に飲もうとなったのだ。 ちょうど同じ日にワークショップの公演でお互い観れなかったので、まずはそれぞれの公演話をして、そのあとは今後の予定を色々話す。うん今年も面白くなりそうだ。 |
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きららの稽古は、一応11時ぐらいには一旦終わるのだが、そのあとも場面のチームごとに稽古をしたり、演出の池田さんを捕まえて話していたりと、それぞれの自主稽古が続く。昨日も書いたが自分たちの空間だからこそ、時間も自由。ボクも何だかしっくりいかない場面を相手役の子と相談したりして、心地よく時間が過ぎていく。 途中おやつを食べたり、バカ話をしたりしながら、ひたすら稽古は続く。 |
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きららは、小さな雑居ビルの2階に事務所兼稽古場がある。で、今回客演して、「自分たちだけの空間をもつ」という事の心地よさをスゴク感じている。まず時間の制約がない。遅くにしか集まれなくてもそれぞれの都合に合わせて稽古が出来る。それに移動する必要もないから、「公演に必要な道具たち」で日増しに空間が満ちていく。だからどんどん芝居の密度が濃くなっていくイメージもまとまっていく。 普段「当たり前のように稽古場を移動しながらやっていたボク」は、この「専用の稽古場」での芝居づくりがすっかり気に入っている。 |
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2年間通っていた「博多人形師養成講座」が今日で終了。今日はみんなで打ち上げだった。生徒の中にはすでに先生に弟子入りしている人もいる。ボクも先生から「今後も作るんだったら、うちで見てあげるよ」と言ってもらえているので、講座は終わるが引き続き人形は作っていこうと思っている。 2次会の花見のあと、ある人形師の先生に誘われて中洲で飲む。人形のこと、仕事としての苦労などを色々聞かせてもらった。わざわざ誘ってくれるなんて光栄なこと。本当にありがたい。 しかし、「博多人形師の芝居」を作ろうと取材を始めたのがキッカケだったのに、気がつくとすっかり人形の魅力にハマっている。取材がキッカケで思わぬところで熱中できるモノに出会えた。さて今度は何を作ろうかな。 |
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今日中に仕上げないといけない原稿が1つ。朝イチで熊本から帰ってきてさっそくやろうとしたのだが、何だかグズグズしてしまって仕事が進まない。たまっている洗濯をしたり新聞の整理をしたりと、やらないといけないことは色々あるんだけど、でも今日の優先順位の1位は「原稿を仕上げること」。 ・・・なのに何だかグズグズ。そしてゴロゴロ。ついにはスースー(って、寝ちゃダメじゃん!)。 ようやくおしりに火がついて慌てだしたのが夜7時。で、夜中の3時過ぎまでぶっ続けでようやく完成。どうしてかな・・・どうして「2時間やって1時間休んで、また2時間やって・・・」みたいな配分が出来ないのかぁ。 どうしても「泣きながらやる8月31日の宿題方式」から逃れられない・・・。 |
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きららの芝居は「静と動のメリハリ」が効いていてとても気持ちいい。役者も良く動くし・・・と、これは観客として観た時の感想。 で、いざその芝居を作る側にまわってみると・・・これがもう大変。何度もシーンを繰り返してスピードを速くしながらセリフのテンポを上げるかと思えば、一つの言葉にこだわって細かく稽古していく。あっと言う間にヘトヘトになってしまった。でも嬉しい!何たって久しぶりの役者専念。稽古がきつければきついほど幸せだ。 あと、今日はギンギラのお客様が見学に来ていたので、ちょっと緊張してしまった(もちろんこの緊張感も嬉しいんだけどね)。 |
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漂流画報の北島さんも稽古を見学したいとのことで、一緒に熊本へ。途中、北島さんが最近観た芝居の話などを色々聞いたが、ホントたくさん観ている人なので話題がつきない。自分が忙しくてあまり観れてないので、こうして聞けるのはとてもありがたい。 ここでは書けないような話もしつつ熊本へ。 駅に着いてまずはポスト探しから(そう、結局封筒を出せないまま熊本まで来てしまったのだ!バカだよね・・・福岡市内宛の郵便を持って福岡から熊本に来るなんて、ホントバカだよね)。くそう、全ては封筒が入るポストがないから悪いのだ! 仕方なく熊本駅で見つけたポストに入れようとしたら・・・何と駅前のポストにも入らないんだよ、「どこが真っ向サービスだ!」こんな仕打ちってアリ?もう、この封筒をどうすればいいの! 仕方なく封筒を持ったまま、きららの稽古場へ。そりゃあ、稽古場でみんなに笑われましたよ。 |
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風邪が長引いて大変だったが、ようやく復活してきた。明日からはまた熊本なので、今日はひたすら原稿書き。風邪で休んでいたこともあって色々とたまってるんだよなぁ・・・。 途中、知り合いのディレクターに脚本を送ろうと、コンビニで「エクスパック500」という封筒を買う。これは500円を先に払って専用封筒を買い、あとはポストで出すだけというもの。多少無茶な詰め方でも「とにかく専用封筒の中に入ればOK」というのが面白かったので買ってみたのだった。 が、これが失敗だった! 中途半端に大きいのが災いして、近所のポストに入らないのだ!「えーそんなのアリか?」で、仕方なく封筒を買ったコンビニで受け付けてもらおうと思ってビックリ、何と「コンビニでは販売するだけで受付はしません」だって! 「コラ郵政公社!何が真っ向サービスだ!全然便利じゃないぞ!」 近所に郵便局はないし・・・。こんな事なら宅急便かバイク便で送れば良かった。 |
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20日(土)から岩田屋旧本館で「天神昭和パラダイス」というイベントが始まる。都心構想準備会の岩田屋担当の方に、「ぜひこのイベント期間中にギンギラのミニライブをやらせて欲しい」とお願いしていたのだが、その方がイベント担当者に話を通してくれて、正式にミニライブを開催することが決まった。 旧本館といえば天神の象徴。その場所でギンギラをやれるなんてとても嬉しい。出来れば天神開拓史を上演したいところだが・・・・屋上で上演したらスゴク良いと思うんだけどなぁ。この件については引き続き関係者に交渉してみようと思う。 まあ、まずは約10分のミニライブでも実現するんだから大喜び。詳しい情報は決まり次第お知らせします! |
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全88話の壮大な物語がついに最終回(番組については、去年の9月3日の日記を)。物語自体は87話で終わっていて、今日のは壮大なエピローグという感じだった。「誰かが記録映像を見ている」という設定で番組は進み、主人公たちが全てを解決した日から10年後、100年後、1000年後の同じ日の映像が流れる。で、壮大な時間の流れの中で、また平和が脅かされていたり、ついには地球で核戦争が起こり文明が退化していたりと、様々な事件が起きる。 そして、すべては太陽が寿命を終えて爆発しようとしている100万年後から物語を振りかえっていたのでした・・・と言うオチがついて終わり。いやースゴイ、この展開には参った。長かった番組を締めくくるのにふさわしいエピローグだったと思う。 さらに番組の最後に、番組製作者の言葉「信念が道を開く」というコメントが出るのだが、これって「番組打ち切りの危機」を何度も乗り越えて、ついに最後まで完成させた製作者の勝利宣言なんだろうなぁ。 |
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全然風邪が治らない。今日も家でおとなしくしていたいところだが、博多人形の展示が今日までで、人形を回収に行かないといけないので夕方からリバレインへ。さらに続けて「新都心構想準備会」の最終回に出席する為、アクロス近くの赤レンガ館へ。 どちらも絶対はずせない約束なので仕方がないのだが、早く風邪を治さないと劇団きららの稽古に支障をきたしてしまう・・・トホホ。 制作も担当している宗さんにマメに連絡を取りつつ今後の稽古予定を立てる。 |
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ものすごい悪寒で夜中に目が覚める。 そう言えば公演中ちょっと体の調子が悪かったのだが、終わったとたん悪化してしまったようだ。うーん、例え自分が出ていなくても、公演があるとエネルギーを取られてしまうからなぁ(特に今回は、ボクのエネルギー全てをみんなに振り分けたようなもんだし・・・もちろん悔いナシだけどね)。 打ち合わせは電話で許してもらって、きょうは静かに過ごしていた。 |
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アフタートークやアンケートの評判も良いのでありがたいが、何より1番嬉しいのは参加してくれたみんなが本当に満足してくれていること。きっとこれからも芝居に関わってくれるに違いない。それぞれ事情があるだろうからみんな役者とはいかないかもしれないが、「芝居を楽しむ気持ち」を持ち続けて欲しいと思う。 ボク自身も、いつものギンギラとは違う芝居を作ることが出来てとても有意義だった。これは打ち上げでも言ったことだが、今回の作品は「参加してくれたみんな」がいなかったら絶対生まれなかった。参加したキッカケは、それぞれちょっとした「偶然の積み重ね」だったとしても、出来た作品はこのメンバーがいなければ成立しない「必然」になっていた。ボクとしても必然にすべく頑張ったんだけど、でもボクだけが頑張ったって絶対うまくいかない。 それと、今回中村卓二とコガキョが助手として参加してくれたのも心強かった。特に中村卓二は作品に役者としても出演して、みんなを支えてくれたのでその役割はとても大きい。本当にみんなで作り上げた芝居だった。 観に来てくれたお客様、本当にありがとうございました。 |
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「暗転が長くなる場面」がいくつかあって気になっていたのを、大幅に修正する。昨日の段階で、もうお客様に十分観てもらえるぐらいまで仕上がったので、より完成度を高めようというわけ。せっかくみんなが頑張っているのに、転換で集中が切れたらいやだしね。 で、暗転だったところを場面としてお客様に見せるように変更していく。どうしても暗転にするしかない場面は、出演者たちが気合で時間を短縮してくれた。スゴイ進歩だ。2日前まで、初めての暗転に戸惑っていたとは思えない。 昨日のゲネで自信をつけてくれたのか、参加者1人1人が「役者として」しっかり行動してくれているのがとても嬉しい。休憩が終わった後には自発的に発声練習が始まり、お互いに気がついたことを話し合ってステージの上で練習している。ボクが指示を出せばすぐに場面全体としての反応が返ってくる(この反応速度がめざましく速くなった!)。その様子は、もうギンギラの本番前とどこも変わらない。うん、みんなもう立派な役者だよ・・・と、何だか感動してしまった。 それぞれがしっかり頑張ってくれたおかげで、スケジュール通りバタバタせずに本番へ。出だしはちょっと緊張気味だったが、途中で中断することもなく、無事初日が終了。 |
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今日はゲネをやったが、これがビックリするぐらい出来が良かった。そりゃあ、ちょっとセリフをとちったりする子もいたが、「ほとんどの参加者が初舞台」とは思えないぐらい素晴らしかった。 「誰かのセリフが止まって、ゲネが中断してしまうかもしれない」と覚悟していたボクとしては、良い意味で予想を裏切られて大喜び。 本当にみんな頑張っている。もうなんだか、このまま劇団にしたいぐらい愛おしいぞ。 |
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参加しているみんなに「生きてる実感を感じる時は?」という質問をして、その答えをデジカメで収録。公演の時にオープニングで上映しようと思っているのだ。 事前に今日の撮影のことは伝えていたが、なにしろ初舞台なぐらいだから、当然カメラで撮られることにも慣れていない。みんなモジモジ照れているので、こっちから次々指名して撮影していく。一言で済ませる子もいれば、しっかり語っている子もいる。まんまとNGを連発する子もいたりして、「ああ、このNG3連発はあえて編集せずにそのまま続けて流した方が面白いよなぁ・・・」など、編集も考えながら撮影。 撮影を済ませたあとは暗転の練習。「舞台が真っ暗になっている間に次の場面の準備をする」というのは、口で説明するよりも実際に体験して慣れてもらうしかないので、ひたすら場面のつなぎを繰り返す。「誰が道具を持つか」「どっちから去るか」「去る順番は」など段取りを全てを決めて、まずは明るい中でゆっくり動きながら確認。で、動きがスムーズになったところで、次はブルー転で動いて見る。 とにかくケガのないように、事故のないように色んな事をゆっくりやっていく。 家に帰ってからビデオの編集。映像をマシンに取り込んで順番を組み直す。シンプルながらタイトルと質問コメントも作ってあわせて編集。 |
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公演の準備が着々と進んでいる。OL軍団が立ち回りで使う「剣代わりの定規」も出来たし、迷惑な宇宙人軍団の衣装も出来つつある・・って、しかしOL軍団に宇宙人軍団って、「一体どんな芝居なんだ?」という感じだよね。 まあかぶりモノこそ登場しないが、いつものように何でもアリの楽しいエンターテインメントだということで。もちろん今回はワークショップなので、お客様に楽しんでもらうだけでなく、参加したみんなにも楽しんでもらおうと思っている。 参加者それぞれから「こんなことがやりたい」とリクエストしてもらった材料を元に、ボクがストーリーをつくって、一人一人にあて書きしているのもそのためだ。初めての役者で大変なことも多いと思うが、せめて「舞台で役者としてやること=本人がやりたがったこと」になっていれば、苦しくても頑張れると思うんだよね。演出のボクとイメージも共有しやすいし。 と言うわけで、みんなどんどん頑張ってくれている。 |
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ちょっとだけ仮眠をとって朝10時に天神へ。まずはギンギラ新聞の取材。今回は「西鉄が出した電車グッズの歴史」を特集しようと思っているので、西鉄本社で担当の方に話を聞く。初めて出した「グッズ第1号」は何だったのかとか、グッズ開発の裏話など面白い話をたくさん聞くことが出来た。 取材は昼までで終了。慌てて家に帰って人形の続き(そう、まだ完成していないのだ!)。夕方の集合時間ギリギリまで作業したが、結局「着物の家紋」までたどり着けなかった、トホホ・・・。でも顔に関しては、もう悔いはないので覚悟を決めて会場へ。 明日から人形の展示が始まる会場はリバレインB2Fの「にぎわいプラザ」。そう、ギンギラポスター展をやっているアートリエと同じフロアーなのだ!! というわけで、明日からリバレインB2Fに行くと、ボクが作った「かぶりモノ」と「ポスター」と「博多人形」が展示されている。徹夜で泣きながら作った三船の顔を、是非観てちょうだいな! ※ワークショップチケット完売のお知らせ 前売り券は、土、日の3回とも全て完売しました。なお当日券は、若干ですが販売する予定です。発売は開場と同時になりますが、なにしろ本当に若干なので、入場できない場合はご容赦下さい。 チケットなど、公演全てに関する問い合わせは、福岡市文化芸術振興財団092−263−6265で受け付けています。 |
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今日からは照明のアラマッキー、音効の遠藤さんも参加しての通し稽古。いつものようにまずは各場面の確認をしてから通しへ。先週ぐらいから、日ごとに良くなっていくので観ていてとても嬉しい。 あとはどこまで頑張れるかだと思う。「今出来ていることがダメなのではなく、もっと頑張ると、もっと素晴らしい世界が待ってるよ。」というのをイメージしてもらえるように気をつけながら、場面の修正を加えていく。 夜は博多人形の仕上げ。実は明日から展示の準備が始まるので、今日中に仕上げないと間に合わないのだ!ひたすら顔に色をかさねて「ギラついた三船らしさ」を追求していく。やってもやってもキリがない・・・・そりゃ、あっと言う間に夜は明けるよね。 ひー徹夜になってしまったよー! |
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昼から熊本できららの稽古。「ワ−クショップと同時進行で辛くないですか?」と良く聞かれるが、ワークショップでは作・演出、きららで役者と、どちらも存分に楽しんでいるので全然辛くない。今日の稽古も楽しかったなぁ。 で、夜は調子に乗ってみんなでワイワイ騒ぐ。これがまた楽しい。「それぞれがお題を出して絵を描き、誰の絵が1番似ているかゲーム」を延々2時間ぐらいやっていた。 そのあとダラダラと稽古場で飲んでいたら、夜明け頃に池田さんから「今書き直している部分を読んで欲しいから今からいい?」との電話が!残っていたメンバーでビックリしつつも、ボクらが飲んでる間に徹夜で書き直していたかと思うと申し訳ない気もして、「わかりました」と返事をする。で、朝7時過ぎからの読み合わせがスタート。こんな経験初めてなので、またまた楽し。 でも、この気持ちわかるなぁ。ボクも徹夜で書き直してて「よっしゃー!出来たぜ!」って時は、すぐにでも読み合わせを始めたいと思うもん。例えそれが夜中でも。うん、わかるよ!だから、池田さんからのお願いにちゃんと応える事が出来た自分が、とても誇らしいし嬉しい。 感心したのはきららの役者さんたち。ボクは作家もしてるから(わかりすぎるぐらいに)気持ちを理解できるけど、みんなもやる気になってたもんなぁ。「作・演出である池田さん」の思いに応えることを1番に考えてる証拠だよね。 うん、これぞ信頼関係。 |
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パピオで昼から稽古。本番前、最後の土曜なので、じっくり稽古できるのは今日まで。頭の場面から、細かいところを1つ1つ確認しながら最後まできっちり稽古する。 稽古の終わりにチケットの集計をしたら、土曜日が完売したとのこと。日曜日も前売り券は残り少ないらしい。今回のチケットは「参加者の手売り」が基本なので、全てはみんなが頑張って売った結果ということになる。これって、参加しているみんなが、「観て欲しい」と思ってるからこそだよね。 このまま、みんなの思いを1つにして本番に望みたいと思う。 |
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ギンギラメンバーで、博多座で始まった松平健「暴れん坊将軍スペシャル〜うたって踊って八百八町」を観に行く。普通この手の公演は、第一部お芝居、第2部歌謡ショーと言うのが定番なのだが、何と今回は、芝居と歌謡ショーが合体した「ミュージカル仕立て」! 「え、そんなのってアリなのか?」とビックリしたが、雑誌のインタビュー記事を読むと、松平健は「ミュージカル版時代劇」をやるのが長年の夢で、今回やっと実現して大喜びと書いてある。ただし、「ハァ?暴れん坊が何で歌うとか・・・」と、テレビ版のファンである年配のお客様はかなり戸惑っているらしい。 で、逆にボクらは「暴れん坊の歌いっぷり」に興味をひかれて観に行ったわけ。すごかったよ・・・「うたって踊って八百屋町」のタイトル通り、本当に全編歌いっぱなし。長屋で町娘と出会うと「恋の予感の歌」が始まり、悪代官と商人の悪巧みも「♪血が騒ぐ〜♪」と、何とも言えない歌詞のナンバーで展開していく。まるでタイムボカンに登場する「ワル3人」の場面!とにかく全編歌、歌、歌。セリフより歌の方が多かったんじゃないかな。 でも・・・暴れん坊将軍だよ。歌ってる場合か? 確かに今回の作品は、テレビ版のファンである年配の方は戸惑うだろうなぁ。もちろん大ラスはマツケンサンバを全員で歌って踊って終わり。金ラメの着物でステップを踏みながら「♪マツケン〜サンバァ〜♪」と、自分の名前を楽しそうに歌っているマツケンは必見だぞ! |
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今日からは客席を暗くして、「より本番らしい状況」の中で通すことに。参加者に初心者が多いので、本番特有の緊張感に出来るだけ早く慣れてもらおうというわけ。まずは通しの前に30分ぐらい時間を作り、「役者の自主性」に任せて準備をさせる。 準備の間、ボクは役者が困っていそうな時だけ声をかけて、あとは全体を眺めて過ごしていた。で、学生、主婦、会社員と・・・それぞれ違う環境のみんなが一生懸命にやっている姿を見ていたら、昨日の日記に書いたことを思わずにはいられなかった。もしかしたら、参加者の何人かはワークショップが終わった後も芝居を続けてくれるかもしれない。 それぞれが「生活と演劇の折り合い」をうまくつけれたらいいなぁ・・・芝居を続けてくれたらいいなぁ・・・そんなことを思いながらみんなを眺めていた。 「まずは、みんながこの公演で悔いなく頑張れるようにしないとければ!」と、気合いが入る。 |
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今日はギンギラミーティング。今後の予定などを話し合う。この日記や、2月公演のパンフレットでも書いたが、ギンギラの公演は、「役者の半分以上が客演」で成り立っているので、全員のスケジュールを調整するのがなかなか難しい。 もともとギンギラの劇団員は全部で7名しかいないのだが、前にもこの日記(去年の12月5日分)で書いたように、さすがに6年目ともなると色々と事情が出てくるわけで・・・今や瀬戸さんは2児の母で子育てが忙しいし、看板の松清貴樹も、仕事に本腰を入れようとして「芝居との折り合い」を探っている最中。さらに今日、仲ユカコが「仕事が忙しい」とのことで、しばらく公演を休むことになった。受付などの制作業務は引き続きやってくれるとのことだが、役者として出れなくなるのはかなり痛い。 しかし、「劇団で給料を払って養う」と言うことが出来ない以上、こっちとしても強制は出来ない。3000人を超えるお客様に観てもらえるまでに成長したとは言え、まだまだ役者が「役者だけで食べていく」というには、ほど遠い状況なのだ。 でもこの問題はギンギラだけのことではない、全国、いや世界中を見ても舞台役者だけで生活できている人間なんて、ほとんどいないのが現実なのだ。その中で比べればギンギラの状況は良い方だと思う。 ギンギラの場合、役者には「芝居に関する費用」は一切負担させないようにしている。参加費、ノルマは一切なし。準備でかかった実費(打ち合わせのコーヒー代から、ガソリン代、衣装費などなど・・・とにかく公演に関する全て)も劇団で負担。公演中に関しては「食事も劇団で用意」している。打ち上げも1次会までは劇団が負担。さらに全ての役者に「1ステごとに」ギャラを派生させている。 劇団主宰になったボクがまず立てていた目標は、「公演に関して、役者がお金や動員の心配をせずに芝居に集中できる環境をつくる」ということだった。これに関しては動員が2000人を超えた段階で実現できた。 で、その次の目標「役者が、公演中だけでなく、公演がない期間も食べていける仕組み」で苦戦しているのだ。 全員はムリでも、せめて「魅力ある役者」ぐらい食えるようにしたい。ボク個人に関しては作・演出を手がけるようになって、原稿書きやイベントなどの仕事が派生するようになり「何とか演劇に関することだけ」で生活できるようになった。これだけでも、福岡の状況を思えば奇跡的なことなのだが、でも、(初期のギンギラからあわせると)10年近く一緒に公演を続け、地方都市というハンディの中で戦ってきた、いわば戦友とも言える芝居仲間が、仕事や生活との折り合いで公演に参加できなくなっていくのが本当に辛いし、悔しい。 何とかしたい。頑張って結果を出している役者ぐらい食えるような環境を作りたい! これを読んだ演劇関係者は、きっと「そんなの絶対ムリ」と言うだろう。でも、ギンギラは、ボクは、これまで「絶対ムリ」と言われていたことにずっと挑戦してきた。 まず、「東京の芝居は観ても、地元の芝居を観るお客様はいない、いたとしてもせいぜい1000人までだよ」と、誰もがあきらめ半分で語っていた環境と戦ってきた。「地元の劇団のチケットがプレイガイドで売れるはずがない」と言うあきらめとも戦ってきた。 今もまだ戦いの真っ最中だが、でも、最初の頃の「圧倒的に不利な戦況」をみんなで戦い抜き、いまでは「この2つのあきらめ」には打ち勝ちつつあると思っている。 最初からあきらめたら何も始まらない。もがいている姿はハタから見るときっと格好悪いだろうし、失敗もあると思う。でも、ボクはあきらめない。 |
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会合3回目の今回は、4つのグループに分けて検討する事になり、ボクは「文化とビジネス」というグループに参加。演劇にかかわる立場から、「街を巻き込む仕掛け」を色々提案する。でも「そもそも福岡に文化はあるのか?」という話も出て(というか、ボクが言い出したのだが・・・)、教育、ビジネスなど様々な観点から文化について意見を出し合う。 前回同様、終わった後はみんなで近くの居酒屋へ。今日新規オープンした話を岩田屋の方に聞いたりと、今日も現場の方の話をたくさん聞いた。 |
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ワークショップの本番まであと2週間。といっても稽古はあと6回だけなので、きっとあっという間だと思う。で、今日からは、全体を通して稽古することに。少なくとも本番までに6回は通し稽古が出来ることになる。細かい部分は練習時間が長い土曜にやるとして、とにかく初心者が多いので、全体の流れに慣れてもらうわないとね。 練習のあとは、照明のアラマッキーと音効の遠藤さんとボクの3人で本番の打ち合わせ。 渡辺通りのロイホでの打ち合わせだったが、遠藤さんの「iPod」で曲を聴かせてもらったり、ボクが持ってきていたCDをアラマッキーの「iBook」で再生しながら曲を選んだりと、何だかマックだらけのハイテク打ち合わせだった。 iBookを買ったばかりのアラマッキーがとにかく嬉しそうだったなぁ。 |