大塚ムネトの超不定期日記(2002年8月) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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途中邪魔されたくないので電話線を抜き、飲み物、おやつをすべて用意して「気合いを入れて」しっかり見た。 出だしの場面は1つのセットの中で話が進んでいくのでまるで舞台を見ているよう。他にも見所がいっぱい。何度見ても特急電車のシーンにはドキドキするし・・・。あと、色のついた煙が煙突から立ちのぼるシーンも有名だ。(「踊る大走査線」でも出てきたが、もちろんこっちが元祖。)黒澤映画って、色んな見方が出来るので何度見ても発見がある。 この映画が出来るまでにも様々な伝説があるらしい。ボクが知っているのは「犯人が生活している設定の町」に建っていた2階建ての家を見た監督が、「貧しい町という設定なのに2階建ての家なんてダメだ!」と、スタッフに壊せと命じたという話。本当かどうかわからないが「天皇」と呼ばれていた黒澤監督ならありえるような気がする。 |
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2ヶ月前からネットで予約していた「コナミの食玩サンダーバード第2弾」が今日届いた。もちろん今回も箱買い。 前回は2箱(一箱10個入りなので全部で20個)買ったが、どうやら1箱で、全7種類のうち「シークレットを除く6種類」が入っているらしいことがわかったので今回は1箱だけ買った。内訳はジェットモグラ×2、4号×2、1号×2、ジェットブルドーザー×2、ジェットヘリ×1、ぺネロープ号×1。やはりシークレットの「パーカー人形」は入っていなかったが残りの6種類はすべてゲット。前回同様、出来がすごく良い!どれをとっても、実際に撮影で使われたプロップにそっくり。 コナミの食玩シリーズは本当に出来が良い。すでに第3弾の発売が決まっているので(何と今度は「謎の円盤UFO」が登場)さっそく予約しなければ! |
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ベータへの思いについては去年12月26日の日記に書いた通り。まあ、録画方式がテープからDVDに変わろうとしている今となってはベータがなくなるのも仕方ない。 しかし、このベータデッキを買ってしまったという「負け組になった思い出」は一生忘れられない。これ以来新製品を買うときには「勝ち組」がどっちかを見極めるまで絶対手を出さなくなったもんね。 で、今一番迷っているのが「DVDの録画方式はどれが残るのか?」ということ。まったく次から次に互換性のない製品ばっかり作るんだもんな・・・。主導権争いのために「1番良いもの」に統一できないなんて、「使う方の身になって開発してくれ」と言いたい。 |
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「レ・ミゼラブル」を書いた文豪ビクトル・ユーゴーは新作を書く前に「必ずある屋敷の前を散歩する」と決めていたそうだ。確か、たまたま傑作が出来たときに散歩していたのがきっかけで、必ずその屋敷の前を通るようになったとのことだった。いわゆる「験を担ぐ」というやつだが、ユーゴーの散歩のように「ほかの人には理解できないが、本人だけが納得している決まり」を持った作家はたくさんいたようだ。 ボクの場合は、「公演前と終わった後に大宰府にお参りに行く」という決まりがある。きっかけは、遊園地の取材で大宰府に行った時にたまたまお参りをしたら、何とその夜一晩で新作が書きあがったから!これには、「1年近く悩んでいた作品が一気に完成するなんて」と自分が1番驚いた。この時から必ず公演前と後にはお参りに行くようにしている。 といいながら・・・実は「6月公演が終わった後」と「8月公演の前」の2回を行きそこなっていた。今日ようやくお参りに(というより、2回すっぽかしたお詫びに)行ってきた。で、「急きょ新作を書くことになって時間がなかったんです・・・」なんて心の中で言い訳をしつつお参りをして、帰りにおみくじを引いた。 天満宮のおみくじには道真公の和歌が書かれているが、今回の和歌には驚いた。引いたおみくじに書かれていたのは 「心だに誠の道にかなひなば 祈らずとても神や守らん」 という和歌だった。「お参りに行き損なっていたこと」をお詫びした後に「祈らずとても」とは!うーん偶然なんて思えない。 |
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ワールドタンクミュージアム(戦車のおまけで大ヒットした食玩)の第二弾をコンビニで発見! 「おう、店員さんよ、店にある分全部もらうぜ!!」 と言いたいところだが、月末だし観たい映画がたくさんあるしで泣く泣く1000円分だけ買って帰る。(1個250円だからたったの4個しか買えなかった・・・) 第1弾のお菓子はチョコレートで、しかもなかなか美味しかったが今回の第2弾は夏の発売ということもあってチョコレートからラムネに変わっている。しかもまだら模様の「迷彩ラムネ」ときた。「迷彩ラムネ?なんだそりゃ?」と思ったが、食べてみたらブドウ味で案外美味しかった。お菓子も美味しいし、おまけも良い・・・これはやめられないかもしれないなぁ。 |
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「雁ノ巣格納庫の取り壊し日程が決まった」と、海の中道公園事務所から連絡があった。 9月2日から解体準備に入って9日から解体作業が始まるそうで、北側から順番に壊していくとのことだった(あくまでも予定なので天候などで変更の可能性あり)。 何とか都合をつけて解体されている現場をこの目で見たいと「せめて、最後の姿を見届けなければ!」と思っている。 |
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今日の日経スペシャルで超高級ブランドシャネルの特集を放送していたが、ボクには「スーツが一着50万円」という世界がぜんぜん理解できない。 番組の中で「シャネルが命運をかけて170億円で銀座にビルを買う」って言ってたけどこれまた金額がピンとこない。 そういえば「オースティンパワーズ・ゴールドメンバー」の製作費が160億だった事を思い出して、さらにお金の価値がわからなくなってしまった。お金の使い方を間違っているのはどっちかな? |
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新作「ひよこ侍」に向けての取材と資料集めが本格的に始まった。(ここ2〜3年お菓子の話題で何かあればチェックはしていたが、まずは「そのときそのときの新作」の準備に終われていた。遂に「ひよこ侍」の番がやってきたのだ!)今日も図書館で菓子に関する本をチェック。一言で菓子といっても、洋菓子、和菓子、一般的なお菓子など様々。どれ1つとっても奥深い世界なのでなかなか1つのイメージでまとめられない。 まずは無理に小さくまとめようとはせずに「行き当たりばったり」に取材や調査を進めていく。一見無計画に見えるかもしれないが、はじめから調査範囲を狭くしてしまうと「せっかくの面白い出来事」に出会えないかもしれない。 これまでの経験上、最初は広げられるだけ広げて取材や調査をしたほうが良いのだ。 ただ、1つだけ自分に課している制約がある。それは「そのネタ(情報)が地元にかかわりがあるか」と言う事。いくら面白い話でも地元にかかわりがないんじゃあねぇ・・・。 とりあえず11月は再演なのでその間に取材を進める予定だ。 |
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「ふんわか〜ほんわか〜」という歌でおなじみの「たこ焼き八ちゃん」の新しいCMを見た。歌声が変なアクセントの日本語だったので「ああ、今回のたこ焼きのCMは外人を使ってるんだ・・・」と何気に見ていたら、出てきた外人にビックリ!! 画面に登場したのは何と、ワールドカップですっかり有名になった世界1の審判コリーナさんだった!(名前がわからなくても、「スキンヘッドの顔が怖い人」っていえばわかるでしょ?) CMは、たこ焼きが並んでいる後ろから「スキンヘッドのコリーナさんの顔」が歌いながらが出てくるというもの。一応笑っているが思いっきり目が怖い。その笑顔はまるで、試合中にイエローカードを出して抗議してきた選手に対して見せていた「有無を言わせないにらむような笑顔」のよう。その笑顔が画面いっぱいに広がる。 あー怖すぎて夢に出てきそうだ・・・。 |
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昨日の会議で大体のチケット発売日も決まった。発売日が決まるとそこから逆算して「チラシの締め切り」「マスコミ用原稿の締め切り」などなど、あっという間に公演までのスケジュールが決まっていく。ほかにも「パンフレットの締め切り」「オリジナルグッズ製作の締め切り」と、締め切りのオンパレード。 まずはチラシを9月初旬までに入稿しなければいけない。というわけで「オレお疲れさま!自分にご褒美ウィ−ク」は終了。さっそく11月公演のチラシ作りに入る。なんだかあっという間だったなぁ・・・。 |
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会場側の都合なども調整した結果、次のバクーライブが11月に決定した。今日はギンギラ行きつけのエスニックレストラン「JANJAN」でおいしいカレーとチキンを食べつつ制作会議。8月公演での問題点(「開場まで外に並ばないといけなかったこと、食事があるのに30分の開場時間では短かったことなど)をふまえて「どうすればよりよい環境でお客様に楽しんでもらえるか」を検討する。開場前の行列については、せめて入場整理券を出してずっと並ばないでいいようにしようということになった。食事に関しては開場時間を30分から1時間に延ばしたらどうかということになったが、逆に1時間にすると公演が始まるのを待つ時間が長くなるのでは?という意見もあって、結論にまで至らなかった。 「ただ何にもないままに1時間」ではつまらないので、せめて何かちょっとしたイベントごとができないかなぁ・・・などと考えつつ会議は終了。 |
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博多人形は仕上げの作業をする前に、ある程度作ったところでバラバラにして内側の粘土をくりぬくことになっている。内側の粘土を薄く削っておかないとうまく焼きあがらないからだ。で、内側をくりぬいた後は一気に仕上げにかかるという段取り。教室の生徒の中には、もうバラバラにする作業をはじめた人もいる。ボクも早いところバラバラにしたいのだが・・・後ろ側が気に入らないんだよねぇ・・・なんとなく想像で作ってはいるんだけどどうもピンとこない。「実際どうなってるのか?」がわからないので気持ち悪いのだ。 いつも作っている「かぶりモノ」の場合だと、まずは「実際にその建物を見に行く」ことから作業が始まり、実際に見て印象に残った形や線を頭の中で再構成して作る形を決めている。この「頭の中で形を強調したり省略したりする作業」がとても楽しんだよね。 (たとえ写真でもいいから)「実際の形」を見て、そこから受ける印象を大事にして作りたいんだけどなぁ・・・。 |
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昨日は24時間テレビだったようだ。初めて「24時間テレビ」が放送されたときはビックリしたのを覚えている。今ではケーブルなどで当たり前の24時間放送も、当時は画期的だったもんね。 2日目の朝に放送される「手塚治虫のオリジナルアニメ」が楽しみだったなぁ・・・。 |
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たまたまCSのスターチャンネル(24時間映画を放送しているチャンネル。ひまがあるといつも見ている)で、C・イーストウッドの「許されざる者」をやっていた。この映画でイーストウッドが演じているのは「昔は大暴れしていたが今ではすっかり老いぼれになった男」。このよれよれぶりがたまらなく渋くていいのだ!もう何度も見た映画なのだがまたしても見てしまった。 よれよれのイーストウッドにハマってしまったので、急きょ今日を「よれよれイーストウッドの日」として、「シークレットサービス」や「スペースカウボーイ」を見てよれよれぶりを堪能する。どれを見ても「くそー昔はできたのに・・・」と、口では言わないが苦虫をつぶしたような顔で語っているイーストウッドが登場。 ショーンコネリーのように「チョイあぶらぎった年のとり方」もいいが、イーストウッドの「乾いた枯れ方」もものすごく素敵だ。 よれよればかり喜ぶのも何なので、今度は、「ガントレッド」や「ダーティーハリーシリーズ」などの「イケイケ!イーストウッドの日」もやろうっと・・・・。 |
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来年3月の西鉄ホールでの提携公演がすでに決まっているので(最近公演のたびに「西鉄ホールを追い出されたんですか?」と聞かれるが決してそんなことはないので誤解のなきように!)年明けからは3月公演の稽古になるだろうから、年内12月までの計画をみんなで話し合う。 大体のスケジュールはすでに決まっていたので、今日はより具体的に(公演の内容を含めて)日程を話し合った。 |
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雁ノ巣飛行場が取り壊されることは6月7日の日記にも書いたとおり。地元で何とか残そうと運動をしている団体が「最後の望み」をかけて文化庁に保護の申請を出したという記事が新聞に出ていたが、多分無理だろうということだった。 で、その申請の結果が新聞に出ていた。文化庁が「戦争を語る貴重な文化財リスト」を発表したのだ。祈るような気持ちで「雁ノ巣飛行場」の名前を探したが・・・やはり残念ながら「雁ノ巣飛行場」の名前は入ってなかった。 せめてギンギラの作品の中で雁ノ巣飛行場のことは語り継いでいこうと思う。 |
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NHK教育でハリウッドの映画俳優や監督が自らを語る番組をやっている。アクターズ・スタジオにゲストで招かれた俳優や監督が司会の質問に答える形式の番組で、この番組を見ると、俳優たちの本音や、いかに役作りをしているかなどの話が聞けるのでとても面白い。今日は映画監督フランシス・F・コッポラがゲストだった。 コッポラって、自分の夢をひたすら追求して成功と破産を繰り返している印象があったのだが、司会者が「なぜゴッドファーザーPART3を撮ったのか?」という質問に「お金がなかったから」と即答したのがおかしかった。 今日のインタビューでは「自分は大作の監督ではなくて、撮りたいものを自分で生み出す映像作家でありたい」と言っていたのが印象に残った。そうだったのか、ボクはてっきり「調子に乗って大作映画を撮っちゃあ失敗して、しかたなく地味な小作品を撮っている」のかと思っていた。 |
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やっとスターウォーズを観た。本当は公演前に先行オールナイトで観るはずだったのだが、今回が「まさかの新作!」になったので、それどころではなかったのだ。 正直な話これまでは、どんなに時間がなくて本番直前だろうが、必ず観たい映画には行っていた(というか逃げていた)ボクだったので、我ながら「よく我慢したなあ・・・」と思う。まあ、今回の芝居が「いかに時間がない中での新作だったか」ということが、このことからもよくわかるなぁ・・・。 公演も大成功で無事終わったので、これからは誰に遠慮することなく好きなだけスターウォーズを観に行ける。 |
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家でひたすら人形の顔作り。先週の授業で「来週休みなので持って帰って作ってきてもいい」ということになっていたのだ。 ただし持って帰ったのが公演直前だったので、「人形を作りたい気持ち」を抑えるのが大変だった。 今回の公演は、人形を包んだビニール袋を毎日眺めながら(人形の頭は粘土が乾かないように濡れたタオルで包んでからビニール袋に入れている)「公演が終わったらとことん作ってやる!」と、ぐっと我慢して過ごしていたのだ。 |
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今日から「オレお疲れさま!自分にご褒美ウィ−ク」がスタート!自分の疲れを自分で癒す作戦だ。 まずはCSで録画していた映画を片っ端から見る。時代劇、ホラー、文芸大作と順不同に次々映画を見まくる。とても幸せな時間。 |
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あっという間に最終日。いつもは1週間ぐらい公演をしているので3日だと終わるのが早い気がする。 今回は全部で6ステージだったが、毎回微妙に演出が変わっていた。芝居の中身だけでなく上演形態もいろんなパターンを試した。今回バクーでの初公演だったので、会場の運営やスタッフの動きなど「どれが1番お客様にとって快適か」ということを毎回のアンケートをもとに検討し毎日修正していた。で、1番変わった事が6ステのうち終わりの3ステを「場内完全禁煙」にしたこと。最初は禁煙ではなかったのだが、アンケートに「禁煙にして欲しい」という意見が多かったので後半3ステは禁煙で上演したのだ。 「禁煙にするか喫煙OKにするか」については、実は公演前に随分話し合った。本来の舞台であれば禁煙が当たり前だけど、今回は「アルコールOKの何でもありのライブ公演」だったので、「お酒がOKならタバコもOKでいいじゃないか」ということになっていたのだ。(もともとドームでのライブの時もOKだった) 今回のお客様の意見をふまえて、今後バクーでの公演は「全ステージ禁煙」にすることにした。そのかわりタバコを吸うお客様のために喫煙コーナーを作り、上演前にアナウンスで「前半30分上演してそのあと10分休憩がある」と我慢の目安が30分であることをお知らせすることにした。 |
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今日の昼公演に「昭和グループの会長が観に来るらしい」との情報が入ったが、果たして本当に観に来たんだろうか?それらしいアンケートがなかったのですごく気になる。ぜひ感想を聞きたいところなのだが・・・(というか、ぜひ取材させて欲しい!)今日は、西鉄ホールのNプロデューサーと、とまとママご一行も観に来てくれた。うれしくて、公演が終わったあとにしばらく話す。この2人はどちらもエネルギーにあふれている人なので、ものすごく刺激になる。 おかげさまで、今日の3回公演も全て前売りが完売で、会場はお客様で一杯。嬉しくて本番では思いっきり大暴れ。さすがに3回終わったあとは、ヘロヘロだった。 さあ、いよいよあと1日!体内のエネルギーを全て絞り出して完全燃焼するぞ! |
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満員の会場で、客席テーブルの間をかき分けながらバス軍団が登場。お客様に触れるどころか、「ぶつかるのが当たり前」ってな感じで大暴れする。そして、お客様を舞台に引っぱり出したり、客席の料理を勝手に食べたり(もちろん本番中に!)と、会場のお客様と一体になって芝居が進んでいく。 「そうそう、この感じ!このライブ感!」 ギンギラがスタートした頃のまさに「ライブな公演」が、今回見事に復活したのですごく嬉しい。 |
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通常のクラブ営業では「VIPルーム」として使われている部屋が今回僕らの楽屋となっている。さすがVIPルームだけあって、もうどこを見てもゴージャス。分厚くてきらきら光るカーテンに革張りのソファー。広々とした部屋には観葉植物も飾られている。そんな何とも言えない「ゴージャスな空間」で芝居の準備をする僕ら。見まわすと、床に座って作業してる奴、よれよれのジャージで横になってる奴、(昼メシの残りで冷たくなった)ほっかほっか亭の弁当を食べてる奴など、どうみてもこのゴージャス空間に全然似合わない連中ばかり。 さすがに本番直前の追い込み時期なので、みんなよれよれなのだ。なかでも1番よれよれなのはボク・・・。つまり「ゴージャスVIP」から1番遠い世界にいるのはボクだった。 |
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明日からバクーでの仕込み。すでに何度も行っている場所だけど「いよいよ小屋入り」となると、やはりワクワクしてくる。忘れ物がないように、明日必要なモノを全部紙に書き出して1つ1つ確かめながら荷物をまとめていく。 荷造りが終わって風呂にゆっくり入り、湯上がりに牛乳を飲みながら(もちろんミルメーク入り)脚本を最初から最後まで読み、さあ寝るかと見せかけて、もう1度荷物の確認。ところが荷物の確認を始めたら、何だかテンションが上がってきて目がさえてきてしまった! ああ、また始まってしまった!・・・ボクはいつもこれで失敗している。小さい頃からボクには、「大きなイベントがある前日」には、興奮して寝られなくなってしまうという最悪のクセがある。翌日に起こるであろう楽しいことをあれこれ想像しているうちに、テンションが上がってしまい、想像の世界であれこれ楽しく過ごしているうちに徹夜してしまうのだ! で、1番最悪のパターンは夜が明けてからヘトヘトになって力つきてしまうこと(そりゃ、一晩中あれこれ想像して興奮してたら疲れるよなぁ・・・。)結局集合時間に寝過ごしたり、すっかり疲れ果てて「もう行かなくてもいいや」と、どうでもよくなったり、ホント最悪のクセなのだ。 |
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今日は朝から夕方までかぶりモノを作り、夕方からは人形教室で博多人形作り。「そんなに作ってばっかりでイヤにならないのか?」と聞かれそうだが、作るモノが違うから全然苦にならない。 「かぶりモノ作りの疲れ」を「人形作り」で癒すという感じかな。 人形は正面側はだいぶ形になってきたが、資料がなくて後ろ側が全然出来ていない。これには困った。片っ端から歌舞伎の本を見ているが、どこを探しても、今作っている「鎌倉権五郎景政」の後ろ姿の写真が見つからないのだ! 「ああ、後ろが知りたい!」とモヤモヤしつつ稽古場へ。 |
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セリフを言い慣れてくると、「いつの間にかその役者のクセしゃべり」にすり替わっていることがある。あるいは、読み合わせで何度も「場面のニュアンス」を確認しながらセリフのトーン(テンション)とか、そのセリフを吐く背景の感情をつかんだはずなのに、実際に舞台に立って動き出すと、動きに気を取られて、「セリフの感情の起伏」が「単純なセリフの強弱」にすり替わっていることがある。 例えば、本来別々な2つのセリフ「悲しみが強いセリフ」と「怒りが強いセリフ」があった場合に、いつの間にかどちらのセリフも、ただ「強い言い方のセリフ」になってしまい場面のニュアンスがぼやけてしまうことがあるのだ。 今日の稽古は、昨日の通しで「ニュアンスがぼやけてしまった場面」を抜き出して再度セリフのチェックをした。 バカバカな作品だからって簡単な稽古しかしてないと思ったら大間違い。ギンギラは「まじめにコツコツ」バカなことをしている劇団なのだ。 |
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今回は「飲んだり食べたりしながらの公演」なので、上演途中にトイレ・再注文のための10分休憩が入ることになっている。つまり、前半30分、休憩10分、後半30分という構成だ。 今日は通し稽古だったが、前半に出番が多いボクは途中の休憩で早くもバテバテになっていた。ハアハア言いながらの前半だったが、まるでひき逃げのように次々場面転換していくのがすごく楽しい。 しかし、今回の作品は、ホント「超バカバカ」だなあ・・・。 |
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今日の稽古場でちょっとした事件が起きた。意見の食い違いで議論になって稽古が1時間ほど中断してしまったのだ。あとになって思えば「どっちの言ってることもアリだろう」ということだったのだが・・・どういうわけかおさまらなくなっていた。 あとでおさまってみれば、じつは「ボクが何げなく言った一言」が原因でこじれてしまったことがわかった。自分のことを棚に上げて、相手に言われたことに怒っていたとは! もう速攻で「ごめん」と謝った。いやー格好悪かった。 |
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今日はコラムの締め切りだったので、午前中はコラムを書いて、午後からはかぶりモノ作り。ようやくゴールが見えてきたのでちょっとホッとする。 夜ある番組で、山田洋次監督をゲストに迎えて「寅さん」の特集をやっていた。渥美清がガンで亡くなったのは知っていたが、ぼくはずっと「周りに最後までガンだと言うことを隠し通した」と思っていた。(確か、新聞でそんな報道がされていたような・・・とにかくボクはずっとそう思っていた。) でも、番組の中で山田監督は「じつは第40作を撮っているときぐらいから、おかしいことに気づいていた」と語っていた。遺作となった第48作の時には、もうこれで最後かもしれないと思って撮っていたそうで、だから最後ぐらい寅さんに幸せになってもらおうと、シリーズでおなじみのヒロインに再登場してもらい、一緒になるストーリーにしたんだそうだ。 最後の映画「第48作」の撮影シーンが番組で紹介されたが、そこに出てくる寅さんはもうすっかり疲れ果てていた。その映像の中で寅さんは何度もNGを出していた。寅さんは本当に悔しそうだった。 「あの人は絶対NGなんか出さない人だったんですけどね・・・。」と静かに語る監督。 今日の特集は、山田洋次監督の渥美清への思い、信頼関係が痛いくらいに伝わってきてなんだか泣けてしまった。 |
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なんと稽古場のエアコンが故障。もう暑すぎて全然稽古にならない。普段は、効きすぎるぐらい強力なエアコンで「まったく寒すぎだぞ」なんて文句を言ってたが、こんなことなら「寒すぎるぐらい」でも効いていた方が遙かによかった。 暑くて何もやる気が起きないので稽古を諦めて「アイスクリームじゃんけん大会」をした。これはじゃんけんで1番負けた奴がみんなにアイスをおごるというルール。こういうことになると暑くてもみんなで盛り上がるのだが・・・。じゃあ稽古をするかというと「暑いのでイヤー」となる。(もちろんボクも「暑いからいやー」と言っていた。) 幸い途中でエアコンが直ったので終わり1時間ぐらいは稽古することが出来た。ところが今度はエアコンが効きすぎて寒い。環境の変化が激しすぎて何だかへとへとに疲れた1日だった。 |